今夏リオデジャネイロ五輪の競泳女子日本代表となった、豊川高校１年の今井月（るな）さん（１５）が１８日、豊川市役所を表敬訪問した。学校では学内報告会も行われ、新たな生活を始めたばかりの豊川で多大なエールを送られた。
（由本裕貴）

　７日、日本選手権２００メートル個人メドレーで２分１０秒７６で２着に入り、五輪出場を決めた今井さん。豊川高の在校生では史上初の五輪選手の誕生だ。
　市役所では山脇実市長らに出場決定を報告。イメージキャラクター「いなりん」からは人形を贈られ、祝福された。豊川高への入寮は３月下旬に済ましたが、日本選手権で入学式に出席できなかったため、この日が初登校。夕方には全校生徒１０９８人を前に報告会が行われた。
　「豊川にも慣れてきた。練習設備も整い、すごく充実した練習ができると思う」。豊川市の街並みには「ずっと岐阜で生活してきたけど、どちらも自然が豊か。穏やかに生活できると思う」と愛着を抱き、名物の豊川いなり寿司には「早く食べたい」と目を輝かせた。
　同校水泳部では、兄・流星（ひかる）さんが主将を務める。今井さんは「『主将の足を引っ張らないように』と言われた」と笑顔で明かし、岐阜市の実家で暮らしていた父・博美さんとの別れには「全然寂しくない。同じスイマーがいる寮生活が楽しい。豊川に来て本当に良かった」と言い、笑いを誘った。
　５月にはジャパンオープンに出場。海外合宿に参加する計画もあり、豊川で練習する機会は少ないが、地元の声援が力になった様子。「あと４カ月、できることはすべてやってベストパフォーマンスで五輪を迎えたい。結果を残して、またいい報告ができれば一番いい」。リオ五輪の競泳種目は８月６日から始まる。