「スーパーグローバル大学」に選定されている豊橋技術科学大学は今年度、世界で活躍できる技術科学者を養成する「グローバル技術科学アーキテクト養成コース」の新設に合わせ、校内で同コースの日本人学生と留学生が生活を共にするシェアハウス型の学生宿舎の建設に着手する。３カ年かけて１８０人収容の宿舎を整備。来年４月には１期生が入居する。
（中村晋也）

　グローバル人材の育成が不可欠となっている中、国際競争力の強化に向け、文科省は一昨年、スーパーグローバル大学創成支援事業を開始、国際化を徹底して進める大学を重点的に支援することにした。
　豊橋技科大は、国際化をけん引するスーパーグローバル大学３７校の１校に選ばれ、文科省から補助金を受け、取り組みを実施している。その中核となるのが、学部・大学院博士前期課程（修士）一貫の「グローバル技術科学アーキテクト養成コース」。コースの学生は全寮制を原則としている。
　日本人と留学生が生活を共にすることで、世界に通用する人間力などを備えた人材を育成。新設される宿舎では、日本人と留学生が英語を共通語とする。
　宿舎は既存の宿舎（６００人）のある一角に建設。１棟３階建て３０人収容の６棟と共有棟１棟を造る。学内コンペで最優秀賞を受賞した学生の作品「縁―つながり」のコンセプトを基に設計した。
　１つのユニットは５人の個室と共有のリビング・ダイニング・キッチン、シャワールームを設け、生活を共にする。入居は日本人、留学生が半々となる予定。
　同大は、国際性に富んだ多文化共生エリアをつくり出し、キャンパス全体のグローバル化の核を目指す。担当者は「世界中の人と臆することなく付き合える人材を育てたい」としている。