蒲郡市消防本部の隊員３人が部下に暴行などを加えて逮捕されたのを受け、再発防止策などを考える委員会の初会合が２６日、市役所であった。市の顧問弁護士を加えた委員で事件の原因や背景などを調査していくことにした。
（安藤聡）

　委員には井澤勝明副市長、大原義文企画部長、壁谷勇司総務部長の市職員と顧問弁護士の藤田靖人氏ら計８人が就いた。委員長の井澤副市長は「逮捕以来、市民から蒲郡市および消防職員間で重大な事件が起き、職場で予兆を把握できていなかったのかという声を受けた。具体的な調査をして再発防止策を考えていきたい」とあいさつした。
　隊員３人は１６日、暴行および強要の疑いで蒲郡署に逮捕された。今年３月５日、同市消防本部東部出張所で２０代の隊員の体を押さえ付け、救急活動に使うゴム製チューブを男性の体内に入れて息を吹き込む暴行を加えたほか、同１２日には同施設内で男性にわいせつ行為を強要した疑いがある。
　市は３月２４日に「東部出張所の現状について」の投書を受けて内部調査。４月１４日に蒲郡署へ相談した。逮捕を受けて主犯格の男に懲戒免職、ほか２人に停職６カ月の懲戒処分をした。
　委員会では今後、被害者や加害者双方や、ほかの消防職員らにも聴き取り調査を行う。事件発生の原因とその背景、再発防止策をまとめる。