豊川市御津町の御津連区による「市長を囲む懇談会」が１８日夜、御津文化会館で行われた。山脇実市長と市の部長級職員が、町民約６０人にＪＲ愛知御津駅周辺の整備などについて現状を報告した。
（由本裕貴）

　通学児童・生徒や高齢者の安全のため、長年町民が求めている駅の南北をつなぐ自由連絡通路の整備について、建設部の荘田慶一部長が回答した。
　「開かずの踏切」とされる駅近くの御油踏切が、午後４時台に最大２１分間も遮断機が下りているなどの調査結果を発表し「改めて駅の橋上化の必要性が確認できた」と強調した。
　その上で、事業費が２０億円以上必要で、駅の乗降客数の推移が横ばい状態にあることから「すぐにＪＲ側から前向きな返事を頂ける状態ではないが、粘り強く交渉を続けていきたい」と約束した。山脇市長も、静岡県の掛川駅が住民の寄付などの活動で建設地が変更された例を挙げて「地域の皆さまの熱意をお借りしたい」と話した。
　今月１２日には、委員２８人でなる「町を活（い）かした町づくり連絡協議会」（鈴木準之助会長）が正式に発足したばかり。近隣連区の役員や有識者も委員に添え、乗降客数の増加を見込んだ駅周辺の活性化策などを話し合っていく。
　懇談会では、津波被害が心配され、分譲が進まない御幸浜の御津１区企業用地の防潮堤や臨港道路の整備方針、来年３月までに開通される松本入浜線など、都市計画道路の用地買収の経緯や状況も報告された。