豊橋市は１日、家庭ごみの「もやすごみ」と「こわすごみ」に指定ごみ袋制度を導入した。３月３１日まで準備に充てる試行期間とし、４月から完全実施に移行、指定ごみ袋以外は収集しない。適正な分別とごみ出し、ごみの減量につなげる。
（中村晋也）

　制度では、市が袋の規格を規定し、登録事業者が製造した袋で出してもらう。手提げ型の白色半透明で容量は４種類（１０・２０・３０・４５リットル）。文字は「もやすごみ」が赤色、「こわすごみ」は黒色にした。ポルトガル語、スペイン語、英語、中国語を併記している。
　現在、市内のスーパーやホームセンター、ドラッグストアなどで販売されている。
　試行期間中は指定ごみ袋のほか、従来の透明、または半透明の袋でも出すことができる。
　豊橋市の市民１人１日当たりの家庭ごみの排出量は２０１３（平成２５）年度で７６４トン。県平均の７１３トン、全国平均の６７８トンを上回る。その上に段ボール箱を使ったごみ出しや事業系のごみ、他市からの持ち込みなども見られ、資源が捨てられたり、分別やごみ出しのマナーが守られていなかったりしている。
　このため、ごみステーション周辺の生活環境悪化、管理している自治会の負担増、資源がリサイクルできないことなどが生じている。
　市は分別収集方法を見直し、排出段階で分別を意識できる仕組みとして排出量などが多い「もやすごみ」と「こわすごみ」に指定ごみ袋制度を導入。二つのごみで家庭ごみ全体の約７割を占めており、適正な分別とごみ出しにつなげる。
　県内では、同市以外の全ての自治体で指定ごみ袋が取り入れられていた。