蒲郡と西尾の両市を結ぶ名鉄西尾・蒲郡線（蒲郡～西尾駅間、延長２７．３キロ）の存続策を話し合う対策協議会は３０日、西尾市役所で第１８回総会を開いた。両市の財政支援を受けて新年度から２０２０年度まで５年間の運行継続を確認したほか、蒲郡線区間（蒲郡～吉良吉田駅間、同９．７キロ）の利用促進策を重点に展開していくことを承認した。
（安藤聡）

　運行継続は２０１６（平成２８）年度から２０年度まで。両市は各年度の翌年度に計２億５０００万円（蒲郡市９９３１万３０００円、西尾市１億５０６８万７０００円）を支払う。稲葉正吉・蒲郡市、榊原康正・西尾市の両市長と、名古屋鉄道の安藤隆司社長の３者で４月１日付で確認書を締結する。
　確認書では財政支援のほか、運行継続の条項として「路線の輸送人員が著しく減少した場合、この限りではない（運行継続しない）」のただし書きを加え、「関係者による協議で決定する」とした。また努力義務として１４年度の輸送人員水準３１７万３０００人を向上させていくことを定めた。
　総会では１３年度から今年度までの実績報告があった。事務局は西尾・蒲郡線の対象区間で年間利用者数は増加しているものの、路線別では西尾線は増である一方、蒲郡線が横ばいだったことを説明した。
　これを受けて２０年度までの利用促進目標に蒲郡線を重点の一つにすることが提案された。駅周辺の景勝地や食など地域資源を生かした観光客誘致▽路線バスやコミュニティバスとの接続強化―など事業展開していくとした。