新年度に入り、市制施行１１０周年を迎える豊橋市で記念事業が始まった。実施期間は１日から来年３月３１日まで。市制施行記念日の８月１日に記念式典が開催されるほか、市民提案による１１０のイベントが展開され、アニバーサリーイヤーを市民らが盛り上げる。
（中村晋也）

　記念事業は、基本方針に「豊橋が持つ魅力の発見・発掘・認識」「出会いや交流を創出し、豊橋らしさを発信・継承する」などを掲げ、「『人』も『まち』もいきいきと輝く豊橋」をテーマにした。
　市民提案イベントは、市民活動グループや団体、企業などが自主的に企画、実施する。開催にあたり、市が上限５０万円で経費を補助する。
　２０４件の応募があり、市民や市職員が発信力・ＰＲ度、出会い・交流度などを基準に採点、１１０件を採択した。新しい事業だけでなく、既存の継続イベントも募り、取り組みを拡大する部分を補助対象とした。文化、音楽、スポーツ、福祉、まちづくりなど幅広い分野の催しが企画されている。
　記念式典は、穂の国とよはし芸術劇場を会場に開催。市制の発展などに貢献した人たちに表彰・感謝状を贈る。若者によるパフォーマンスも繰り広げられる。
　記念事業のシンボルイベントとして、豊橋の魅力の一つでもある花や農産物を活用。「夏色ＭＥＲＲＹ　ｂｌｏｓｓｏｍ」と題し、市民が育てたヒマワリなどを使った「まちなかを花で飾るイベント」（７月３０～８月１日）と、走りながら花や農産物を楽しむリレーマラソン「ＦＵＮ　ＮＩＧＨＴ　ＲＵＮ」（８月２７日）を実施する。
　また、豊橋まつり、ナイトガーデン、博物館特別企画展など既存イベントのパワーアップなどが１１０周年イヤーを彩る。「海フェスタ東三河」（７月１６～３１日）や「あいちトリエンナーレ」（８月１１～１０月２３日）、ＮＨＫ公開番組放送「新・ＢＳ日本のうた」（来年２月２３日）の収録も、関連イベントに位置付けられた。
　豊橋市は１９０６（明治３９）年８月１日、県内で２番目に市制を施行。豊川用水の通水、港の開港などで農業、工業とバランスの取れた都市に成長。９９年には中核市に移行し、東三河の中心都市として発展を遂げている。